※魅惑の身体

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「っくそ、思いっ切り降られたな。」 連合会議に向かう途中、アーサーは雨に遭った。今日は一日中晴れると思っていたからレインコートなんて着ていない。よってびしゃびしゃになる結果になったのだった。 「このままじゃ風邪引くな…。どうすりゃ良いんだよ…。」 アーサーは途方に暮れる。 「アーサー?そんなところで何してるんだい?びしょ濡れだぞ。」 「アルフレッド!!い、いつから居たんだ!?っていうかお前もびしょ濡れじゃねーか。」 「参ったね。突然こんなに降っちゃって。俺はついさっき来たばっかりなんだぞ。」 「ああ、そうか…。」 アルフレッドもレインコートを忘れたのか、びしょ濡れだった。Tシャツが身体に貼りついていた。 アーサーの胸が高鳴る。 「アーサー、タオル持ってるかい?このままじゃ風邪ひいちゃうんだぞ。」 「…持ってたら既に使ってる。」 「なーんだ。紳士なんだから持ってると思ってたのに。」 「うっさい!!…ばか…。」 アーサーとアルフレッドが並んで壁にもたれる。 「…それにしても、こうやって二人きりで居たら昔の事を思い出すな。懐かしい…。」 「また君はその話かい!?全く…いい加減にしてくれよ。」 「はぁ…。アルフレッドも昔は可愛かったのになぁ…。こんなんになっちまって…。」 アーサーがため息混じりに言うと、アルフレッドは急に壁から離れアーサーの前に壁に手をついて立ちはだかる。 「アーサー…。それって今は可愛くないってことかい?」 悲しげにアルフレッドは言う。 「ちょっ…アルフレッド…近ぇよ…。」 「答えるんだぞ。」 真剣な面持ちでアルフレッドは詰め寄る。 「べ…別に…今は可愛くないなんて…言ってねーよ…」 「本当かい?」 「時々仕草が昔と変わんねぇな…って思うときもあるし…今も昔もお前は…んっ!?」 アーサーの言葉が終わるのを待たずにアルフレッドはアーサーに口付けた。
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