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 ̄
「わかった!」
理が、楽しそうに叫んだ。
あらやだ。
嫌な予感‥‥―。
絶対、ろくな事思いついちゃいないって。
今までの経験が、あたしを確信させてるって。
でも。
「何が、わかったのよ。」
わざわざ聞いてあげたあたしを、誰か褒めてはくれないかしら。
理の制服に捕まっているアタシの手のひらは、すでに嫌な汗でぐっしょり。
ついでに、制服も湿ってきてる。
‥‥―。
大丈夫。
乾く、乾く!!
「俺さぁ、思い付いたんだけど。」
思いつかなくて良いし。
つぅか。
そんなの、わかってるから。
早く言いいなよ。
あたしは、心の中で理を促した。
こんなの、怖くて口では言えないけどね。
だから、心の中で!!
「俺の秘密、教えたら。ちぃの彼氏情報、教えてね?」
「え?」
なにそれ!
やっぱり、良いことじゃないじゃん!!
「いきま~す。」
「やだ!!ちょっと待って!!」
急いで、理の制服を引っ張って止めるけど、そんなの効果はなし。
お願い。
ちょっと待って!!
「俺、好きな人ができた。」
「え?」
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