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また違うどこか。
暗い部屋。
そこにも人影があった。
「奴らの研究フェイズもそろそろ大詰めのハズだ」
声がした。
「そろそろ動かなければならん」
また同じ声が。
「クキキキ…やっと派手に動けるワケDEATHねィン?!」
それに同調するかのように、少し調子のハズれた声がする。
「待て、まだあちらの解析は済んでいないだろう!!」
それを制しようとする声もあった。
「黙レ新入リ…オ前ニ何ガ解ル……」
だが、それすらも屈させる声があった。
「だが!!今仕掛けたら一般人まで巻き込むぞ!!?余計な死者は出さなくてもいいハズだ!!」
それでも抗う声。
「諦めろヤス、彼らが決定を覆すなんてありえねぇよ」
気楽に諭すような声もする。
だが、
「新入り、無駄な犠牲者は出したくないお前の気持ちは分からなくもない」
最初の声が言う、
「ならばまだ待てるハズ「しかしだ!!!」
キッパリと言い切る。
「奴らだって我々を黙ってほっとく程バカではなかろう。何かしらの対策は考えているハズだ。そしてなにより、我々には時間がない」
有無も言わさぬ勢いで話す声。
その声に何も言えなくなる声。
そして最初の声は言った。
「復讐が虚しいものだということは俺だって十分承知している。だがな…どうしても阻止しなきゃいけないものがあるのなら、我々は小さい犠牲に目をつぶらざるをえない」
…………沈黙。
破ったのは暗い声だった。
「次ノ日ニ俺ガ行カセテモラウ…」
暗いその声は、ホラーよろしくの演出だった。
そして、
「分かった、初陣はお前に任せる。言っておくが、最初から飛ばしすぎるなよ」
「クククク……手加減ハニガテダ…」
そうして5つの存在は消えた。
一つの呟きを残して……。
「クソッタレが……」
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