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「行く時代についてだ。
我は時の神ではない。
タイムスリップさせることはできても
その時代までは決められないのだ。」
「そんなのどこだっていいよ。
私は辿り着いた時代で精一杯生きるだけ。」
なんだ、そんなこと。
と言わんばかりに少女はキョトンとしながら答えた。
何も考えていないのか、
何かを悟っているのか、
少しも動じぬ少女に流石の神も驚きを見せた。
「あっ、でも人類が生まれる前とかだったら流石に困るかな。
私が人類の最先端を歩く!
みたいなのになって、
幸せ探しどころじゃなくなっちゃうもの。」
「ぷっ。」
にっこり笑ってそんなことを言ってのける少女に、
深刻そうな顔をしていた神も、思わずつられて笑ってしまっていた。
それを見た少女は更に笑みを深めた。
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