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「え…?ここは…?」
思わず瞑ってしまっていた目を開くと
そこは辺り一面真っ白な世界に変わっていた。
少女は目を丸くする。
(さっきまで、確かに家の縁側にいたのに…)
少女がキョロキョロと辺りを見回していると、何処からか声がかけられた。
―我を呼び出したのは其方か?―
「だ、誰!?何処にいるの!?」
少女の問いに応えるように一人の青年が姿を現した。
少女はすかさず質問する。
「貴方は誰?ここは何処なの?」
「我は水鏡の神。
ここは我が住む世界のようなものだ。」
少女はその言葉に更に驚く。
信じていなかったわけではない。
しかし、諦めたと同時に
自分が求めていた光景が現実になり、
頭がついていけなかった。
そんな少女とは反対に、神は話しを続ける。
「我を呼び出せたということは、
其方にはどうしても叶えたい願いがあるのだろう?
其方の願いを申してみよ。」
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