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――――――
キーン コーン カーン コーン ♪
俺が学校への坂道を
全力で走っていると、
始業のチャイムが鳴りだした。
桃「うわ!!また遅刻!!」
遅刻常連組の俺、
桜田 桃也【サクラダ トウヤ】は
1人、坂道を駆け上る。
朝の爽やかな空気など
味わっている暇なんてなかった。
校門にやっとのことで
辿り着くと、
待っているのは
体育教師の説教...
「またお前か!!
いい加減 遅刻しないように
余裕を持って..――」
迫力のある怒鳴り声も
毎日聞いている俺にとっては
どうって事はない。
人間の慣れって
ほんと恐いよなー。
いつものように軽くあしらい、
俺は自分の教室に向かう。
教室に入ると
親友の結城が
笑いながら話かけてきた。
結「また遅刻かよ
ほんと懲りねぇよなー」
桃「俺だって遅刻したくて
してんじゃねぇって」
朝のSHRは終わってしまったらしく、
みんな次の授業の移動や準備で騒がしい
桃「1限って何だっけ?」
結「秋山の化学...。」
...まじかよ..
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