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常陸、何の用だろ…
早く弁当食べたいからすぐ終わる用ならいいんだが…
そう思いながら職員室への道を急ぐ。
すると、前から今最も顔を合わせにくい人物が歩いてきた。
秋山だった。
…うわ………。
思わず立ち止まってしまう。
顔を合わせ辛いはずなのに...
少しずつ縮まっていく距離に俺の心臓はこれでもかっていうくらい高鳴っていった。
自分の心臓の音で周りの音なんて聞こえないくらいに
久しぶりにちゃんと真っ正面から秋山の姿を見るだけで、こんなにも顔が赤くなって心臓が痛い...
俺の中の時間が止まってしまったかのような感覚に襲われる。
俺が立ち止まり、見つめている事に気づいたのか、秋山と俺の視線が合う。
ドキンッ!!
その瞬間、今までとは比にならないくらいに胸が大きく高鳴ったのが自分でも分かった。
顔に一気に熱が集中する。
そんな俺の事を知ってか知らずか、秋山がフッと微笑む。
微笑むって言っても普段の意地悪な笑みではなく、なんだかとても大切なものを見るような…そんな優しい顔で...
きっと話しかけてくる...
いつものように何事もなかったように...
あの意地悪な顔で...
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