もうすぐ

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課長「もうすぐ低霊界だな」 ぼく「えっ?動物霊とかですか?」 課長「えっ」 ぼく「えっ」 課長「その低霊界の死霊をみせてくれるか?」 ぼく「えっ、死霊?霊の、死霊ですか」 課長「そうだ、霊の、来襲の、低霊界の死霊だよ」 ぼく「どんな死霊ですか?」 課長「豹を見やすくしろとかさ、いろいろ言っておいただろ」 ぼく「なにそれこわい」 課長「えっ」 ぼく「えっ」 課長「来襲に向けて準備しておかないとな。死霊はだいたいナンマイダ?」 ぼく「ナンマイダでいいんじゃないですか?あと、塩とかがあれば」 課長「えっ」 ぼく「えっ」 課長「特に今回は、年に一回の特別な低霊界だからな。完璧な準備をしてお供養にな」 ぼく「そういうのは、特殊な能力をもった専門家に頼んだほうがいいと思います」 課長「馬鹿いえ。お前なら出来ると思って短刀刺せたんだぞ」 ぼく「課長……まさかもう誰かを殺s」 課長「えっ?とにかく早く死霊出せよ」 ぼく「出すんですか!?やってみますけど、自信ありませんよ。えいっ!フンッ!!破ぁ!!!」 課長「……何してんの」 ぼく「やっぱり無理でした」 課長「死霊できてないのかよ!早く作れよ!来襲だぞ」 ぼく「来襲までに誰かを殺せということですか」 課長「えっ」 ぼく「ぼくが…短刀で?」 課長「短刀買えるか?誰かに短刀刺せるか」 ぼく「じゃとりあえず、そこらへん歩いてる人に短刀刺してみます」 課長「なんでだよ!社内の人間に短刀刺せないのかよ」 ぼく「社内の人に短刀刺すのですか、なんか罪悪感が……とりあえず新入社員でいいですかね」 課長「新入社員では無理だろ」 ぼく「じゃ、係長あたりに短刀刺します」 課長「おい、上司に『刺します』は失礼だろ。『殺って頂く』だろ」 ぼく「なにそれこわい」 課長「えっ」 ぼく「えっ」
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