君に捧げるシューゲイザー

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「じゃあ、それだけだから……」   「おう」   「また……同窓会……とかかな」鈴沢が首を傾げる。   「そうだな」    2度、3度確かめるように頷いて、鈴沢は初めて、俺に笑いかけた。困ったような、淋しいような、気丈な振る舞いの様にも思えるような、笑顔だった。  不思議な笑顔を浮かべで手を振る鈴沢に、俺は手を振り返した。   「じゃあな、鈴沢」   「うん……じゃあね、今村くん」    手を振って彼女と別れた。いつもの通学路を1人で歩いて帰ると、高校生活が終わってしまった事が感覚的にだが鮮明に、理解できた。      
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