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大学が終わってから、寄り道せずに家に帰った。
言葉のゴミ箱はベッド脇に置いてある。いつもは寝る前しか使わないゴミ箱だが、今日は違った。
寝るつもりも無いのにゴミ箱を持つ。
要らない言葉。
「これは、要らない」
二度とかえって来ない。
「必要ない。かえってくる必要ない」
棄てる。言葉を。
―――目に見えないものを。
俺は大きく息を吸った。
そして、棄てた。
俺のこの、くだらない性格を。
――END――
2に続きます。
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