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(やはり墜ちたのか……)
アザンは急いでキャビンへと向かう。機内の中も所々が激しく損傷をしており、照明事態も点いたり消えたりを繰り返していた。火花が飛び散る。
自分が無事で動けるだけでも奇跡といっていいだろう。否、機長が上手い具合に胴体着陸を試みたのだ。左しか残っていなかった目は、かっと見開かれていた。恐らくは自らの最期の時まで己の仕事を全うとしたのだ。
アザンは心の中で機長に敬服と哀傷の思いを抱く。
(だが、問題は……)
シンとマナ。この二人に何かあれば世界の情勢に関わる事に間違いなかった。
キャビンに足を踏み込む。
そこには一人、薄暗い照明の中を佇む人物がいた。
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