終わりの始まり

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「♪ー♪♪~♪♪」 梅澤が煙草を携帯灰皿に落とす数を二本目にした頃 陽気なハミングと共に金髪の女子校生が校門をくぐる 「ちょっと待った、お前……確か2年のユーリ(遊莉)・マイヤーだな! 日系二世の」 何食わぬ顔で通り過ぎようとしたところを梅澤ががっちり捕まえる 「アァ!ユーリはワタシデスネ?! 梅澤センセ、グッモーニン!」 「おう、おはよう。 次からは声かけられる前に気づけよな…」 ユーリの明るい挨拶に梅澤は呆れた様子で答える ユーリは普段から真面目な生徒だが、かなりの遅刻魔である 「で? 今日はなんで遅れたんだ?」 「時差ぼけデス!」 「お前、日本きてもう一年だよな…。 日本語マスターするほど日本きて長くなるのに時差ぼけなんて言い訳にしても苦し過ぎだよ。 で?ホントのところは?」 「和食を食べながらアニメ見て、漫画読んでマシタ! オーイエー!」 ユーリの反応を聞いて梅澤はずっこけてしまう 誰も引っかかるはずの無い嘘をついたかと思いきや、すぐに自白してしまい しかも明らかに確信犯である コイツは嘘をつく気があるのか?と思いながら梅澤は無駄にテンションの高い帰国子女の漫画の話を聞き流していた
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