終わりの始まり

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虎鉄の通う高校「朱子高校」ではいつも通りの日常が“未だ”続いていた 朱子高校は周囲を高い塀に囲まれた高校で 住宅街の中心と言う立地からグラウンドは猫の額ほどで その狭さは体育大会などのイベントは近くの競技場を借りてやるほどだ 「はぁ……虎鉄のヤロウは今日は休みか?」 体育教師の梅澤はタバコを蒸かしながらそうつぶやく 梅澤は非常に生徒に理解ある教師で 度量の広さと腕っ節で不良、優等生問わず人気のある教師である 梅澤は暇な時はよく遅刻者のチェックを行い 後から来た生徒がこっそり遅刻を誤魔化さないように努めている また、二時間目の終わりまで校門でたっている理由は彼が不良や遅刻魔もきっちりと面倒を見ているからに他ならない そこに人気の理由が伺える
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