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「話を聞いていただけますか?」
Gがそういうとハヤトは頷く事しか出来なかった。
「単刀直入に申します。ハヤト君あなたにこの窃盗団を継いで頂きます。」
ハヤトは驚いたがそれよりもなぜ自分の名前を知っていると言う疑問を口に出した。
「じいや、そうおっしゃえばご理解頂けますか?」
「じいやがどうしたんだ!?」
ハヤトは声を荒げる。
「話は最後まで聞いて下さい。」
Gは冷静にそう言うと話を続ける。
「私達窃盗団は皆あの孤児院出身なのです。
孤児院出身者は皆色々あって今では少なくなりつつありますが社会に出ても偏見は多少なりともあるわけです。
その時の事がトラウマになり大人を信用出来ずに過ごす者もいます。
しかしあの孤児院で育った者は皆自分の子供のように育てて頂いたじいやには感謝しています。
その恩返しとして盗んだお宝は匿名で寄付金としてじいやの院や他の孤児院の生活に宛てて頂いて貰っています。」
「だからって窃盗団じゃなくても、、」
ハヤトは自分がそんなお金で養われていたとしり少し負い目を感じながらも言い返す。
「その為にルールはあります。
先ずは、他の窃盗団以外からは手を出さない。
他には殺しは絶対にしない。
それが条件です。」
「じいやはすべて知っているのか?」
ハヤトは疑問を口にした。
「はい。その上でハヤト君ならと推薦して頂きました。」
ハヤトはじいやがそれを知ったという事実にショックを受けた。
「ですがハヤト君。じいやも子供達を守る為と苦渋の決断で出した答えです。
その上でハヤト君なら変えてくれると言って推薦なされました。」
ハヤトは
「わかった。」
といいGとともに路地裏から姿を消した。
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