頭脳派カイト

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あれから四年、少年は今日、誕生日を迎える。 今夜は、孤児院でささやかな誕生日パーティーが開かれた。 誕生日とはいってもいつ生まれたのかは、ここにいる皆わからないので、孤児に来たその日を「じいや」がお祝いしてくれるのだった。 「カイト~!! こんなとこにいたのかよ。」 ベランダで一人佇むカイトにハヤトは声をかける。 「あぁハヤト。どうした?」 「どうしたじゃねぇよ!! 今日の主役を探してたんだよ!!」 「あぁ悪い。すぐ行く。」 「わかった。絶対すぐ来いよ!!」 「媽媽(お母さん)、、、。」 左手のリングの「杜嘯栄和優子向永遠(杜嘯栄と優子永遠に)」と書かれた文字を見つめて、そっと腰をあげた。 「そろそろ戻らないと、またハヤトがうるさいだろうな。」
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