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シンは不敵に笑い返した。
「愛する者のためなら、えんやこりゃだヨ」
そこで、「よし! じゃあ……」と、フィルが締める。
「作戦は月が真上に昇った頃から沈むまでよ! それ以上は無理だからね。あと、シンは何があっても表門の様子を見に来ない事。分かったら、解散するわよ」
言うやいなや、荷物を纏め始めたフィルに、ディーンは溜息を吐く。
と、シンがディーンの服を引っ張った。
「ちょっといイ?」と言うその意味深な目に、こくりと頷く。
フィルは荷物纏めに集中していた。
自分の鞄を背負い、ディーンはドアを閉める。
声を潜めたシンが振り向いた。
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