予兆

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「もう一度だ!もう一度計算し直せ!」 「はい!」 ここはとある研究施設。 その丁度中心辺りにいた存在感のある男が怒鳴ると、その部下と思われる者達がいい返事を返しそそくさと持ち場につく。 そして、一般家庭に置いてあるようなパソコンとは比べものにならないくらいの巨大なコンピュータを起動し、何やら難しい計算を入力していく。 そんな馬鹿でかいいわゆるスーパーコンピュータと言われるものが、広い研究所にところ狭しと並んでいるのだ。 それを同時に起動するととんでもない量の熱を発生させるため、研究所のクーラーは恐ろしく低い設定温度でガンガンにかかっている。 このハイテクな研究所は一体何を計算しているのだろうか。 ただ一つはっきり分かるのは、この研究所の電気代は半端なさそうだって事くらいである。
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