382人が本棚に入れています
本棚に追加
/270ページ
「はぁ?! 何言って!!」
「調べたい事があるんです」
長谷川の緊迫した表情に、マコトは圧された。
切実そうにマコトを見つめる瞳は、冗談で言っているとは思えない。
「……しっ、下着は脱がなくていいんだよな?」
マコトは、息をのんで長谷川を見据える。
「もちろんです。そんなもの見たくありませんから」
「こっ、こいつッッ」
マコトは殴ってやろうかと激昂する。
でも、しれっとした長谷川に、動揺している自分がバカバカしくなってくる。
長谷川には、人を従わせる能力があるのか、マコトは結局、言われるままパーカーに手をかけた。
「お前、実は猛獣使いなんじゃないの。……って誰が猛獣だよっ」
マコトが一人でノリツッコミしながら、服を脱ぎ始めると、長谷川はクローゼットを開けて服を一枚、取り出す。
「マコトさん。これに着替えてくだ────」
服を差し出しながらマコトの方に振り向くと、マコトはちょうど上を脱いで、ジーパンに手をかけている途中だった。
「って……えええっっ!! 女の子?!」
長谷川の、驚愕した叫び声が、屋敷中にこだました。
最初のコメントを投稿しよう!