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あなたは私の一歩、二歩先を進む。
だから私は走る。
追いつけ。
追いつけ。
あなたの手を掴もうと
いっぱいいっぱいに
両手を伸ばしてみるけど
掴んだのは、あなたの影。
それはするりと私の手からすり抜けて
結局は何も残らない。
そしてあなたは私に笑顔を向ける。
私の手の届かない距離で。
あとどれだけ走れば追いつくの?
この距離はいつになれば縮まるの?
縮まるどころか
いつかはあの笑顔も見えなくなるくらい
遠く遠く、離れてしまう気がして。
怖い。
待って。
置いて行かないで。
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