始まりの時

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「はぁ…もうこの季節なのか。」 桜の花びらが散り始めた頃、小林蒼(こばやし あおい)は窓から中庭を眺めながらため息をついていた。 その後ろでガラッと扉の開く音がした。 蒼がふと振り向くとそこには幼なじみの染木奏太(そめぎ かなた)が息を切らしながら立っていた。 「蒼、ここにいたのか!!中村先生がお前探してたぞ。例の件でお前に頼みたいことがあるんだってよ。」 例の件かぁ…、と思っていると奏太に「早く行かねぇと中村先生キレてたぞ。」 仕方なく職員室に向けて歩きだした。
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