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ソウは少し得意げに微笑む。
「ヴィアが本気で怒るならそれしか無いでしょ?・・・それに私も同じ事思ってたから。何で引き止めないの?」
花月は気まずそうな顔をする。
「"関係ない"ってお姫さんに言われたから。・・・そう、ヴィアには答えたんだ。だけど、その後よく考えてみたんだけどさ、俺にもわからない」
「・・・自分の気持ちなのに?」
「引き止めればいい。ヴィアとソウの言う通りだよね。だけど、俺には出来なかった。時間なんかいっぱいあったし、お姫さんが結婚を決める前から好きだったんだ。想いを伝えればよかったのに、やっぱり出来なかった・・・」
花月はそう言って立ち止まり晴れ渡る空を見上げた。
「怖かった、のかな?」
「怖い?」
怪訝そうな顔をしてソウが言い返す。
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