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リゼルはヴィアの寝ているベッドの横に椅子を持って来て、じっとヴィアの顔を見る。
顔は真っ赤で息は荒く、かなり苦しそうだ。
リゼルは心配そうにため息をつくと、ヴィアの額の上に乗せたタオルを取る。
さっき乗せたばかりなのに、タオルはもう既に熱い。
リゼルはそれを氷水を入れたボウルの中に入れて濯ぐと、きつく絞り額に乗せてやった。
「全く・・・無理しすぎだ」
リゼルは真っ赤で汗ばんだヴィアの頬を撫でて呟く。
「花月、遅いな。水を貰いに行くだけじゃなかったのか?」
リゼルは不満そうに言うと扉の方を見たが、扉は開きそうにない。
自分が取りに行かないとダメか。
そう思ったリゼルはヴィアから手を離し、席を立つ。
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