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リゼルが部屋を出ると、ちょうど花月とヴィアも部屋から出てくるところだった。
「あ、お姫さん!今からどこ行くの?」
「本を返しに図書室へ行こうと思ってな。お前達は?」
「俺らはリゼルのとこに行って手伝おうかと思ってさ」
ヴィアはニッと笑って答える。
「ならば、一緒に来るか?」
リゼルの提案に花月は首を傾げる。
「荷造りは?」
「ローレルが後はやってくれるそうだ」
リゼルは苦笑しながら言う。
「じゃあ、行くか」
ヴィアの言葉を合図に三人は歩き出す。
ヴィアがリゼルに告白してから今日までの二週間、驚くほど平和だった。
リゼルには、カーダが結婚を申し込む前の三人の関係に戻ったような気がした。
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