最後のわがまま

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「お姫さん?聞いてる?」 「は?・・・ああ、すまん。何の話しだ?」 我に返ったリゼルに花月はため息を着く。 「聞いてなかったの?」 「もう一回、頼む」 花月は肩を竦めると、口を開く。 「図書室に何の本を返しに行くの?」 「何だ・・・そんなことで怒ってるのか」 「ひどい!!!話しを聞いてくれなかったことに怒ってるのに!」 「花月」 ポンッとヴィアが花月の肩に手を乗せる。 「ヴィア・・・」 慰めてくれるのか・・・! 花月が感動で胸をいっぱいにしていると、ヴィアは微笑んだ。 「うるさいから、少し黙ってくんない?」 「だよね!だと思ったよ!!!」 期待した自分が馬鹿だった!!!と、涙を目に溜めながら花月は叫ぶ。
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