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「う、うるさいっ!!別に問題ない。…ここ間違ってる。さっき公式教えたのになんで間違えてるだ?バカかアンタは」
「…ごめんなさい」
「謝る暇があるならさっさと覚えなさい」
とんだとばっちりだよ。
それから少しの間、鬼先生の厳しい授業となり、少しでも間違えると罵られ、Mではない俺にとってはキツイ時間だった。
「少し休まれてはいかがですか?」
楓さんがお茶菓子を用意して言った。
「そうね。少し休憩しましょ」
「あぁーつかれたー」
桜花の言葉を聞き、張っていた気も緩み、大きく伸びをした。
「はい、どうぞ」
机の上の教材を簡単に片付け、そこに、アイスティーとタルトを楓さんが置く。
「おおっ。美味そう。いただきまーす」
「はい。召し上がれ」
「ふんっ、まるで子供のようだな」
滅多に食べないのを前にテンションが上がる俺を尻目に桜花は上品に一口、口に運んだ。
「めっちゃ美味いなこのタルト。いつもこんなの食べてんのか?」
「いつもではないが、たまに食べてる」
「マジか。いいなあ。こんなに美味いの初めて食べた」
「ふふふ。実はこのタルト私が作ったんですよ」
すると、楓さんが嬉しそうに言った。
「えっ!?そうなんですか!!どっかの高級店のかと思ってましたよ」
お世話抜きにそうだと思った。形も味もどれも完璧だった。
お店開けるんじゃないかな。
「そう言って下さると作った甲斐があります。それになによりお約束していましたからね。自慢のお菓子を作りますと」
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