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桜花が帰った後も、勉強をひたすらに頑張っていたら、
ケータイが鳴り、一通のメールがきた。
From 桜花
Sub Re.
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しけんがんばつて!
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「ふふっ。小文字になってないじゃん」
散々メール批判していた筈なのに早速メールを使ってる
まだ、覚えたてだからか漢字に変換してないし、小文字になってないしで、まだまだだけど
今回のテストはいい点が取れそうな気がする。
桜花のメールに『ありがとう』と返信して、もうひと踏ん張りと自分を鼓舞して勉強に取りかかる。
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頑張ったテストも終わった。
因みにテスト期間中は約束通り、美紀からのモーニングコールのおかげもあって寝坊する事もなかった。
感謝だな。
そして、テストも終わり夏休みモードに切り替わりつつある日。
いつもように、学校に来ると妙に男子がざわついている。
「何かあったのかな?」
「なんだろうね」
知哉はテストが終わったら直ぐに部活が開始され朝練なので、
一緒に登校してきた美紀に聞いたが、美紀も分からないようで、首を傾げている。
「おはよー」
すると、元気よく鏡さんが話し掛けてきた。
「おは」
「おはよう。」
「なんか騒がしいけど何かあったの?」
軽く挨拶を交わした後、直ぐに疑問を投げ掛けた。
「ああ、これね。なんか転入生が来るみたいでね。しかもその娘がかなり美人なんだって」
『これだから男子は』とやれやれといった感じで男子のグループを一瞥して鏡さんは去って行った。
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