過酷な現実

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慧「痛たた………麻酔がしてあってもあれだけ痛いって、七海さんの武器の威力恐ろしすぎだよ……」 そうぼやきながら私はツナやボス達が待っていると思われる元の部屋の前に戻ってきた。 慧「素直に自分の気持ちを言うだけ。」 私は心にそう念じながら部屋の扉を開けた。 正「慧斗⁉よかった、心配したんだよ。」 正斗兄がそう言って私を抱きしめた。 慧「勝手にいなくなってごめんね正斗兄。でももう大丈夫。落ち着いたから。」 そう言って、私は兄貴達に向き直る。 慧「兄貴、今まで私のために色々我慢してくれてありがとう。迷惑かけてごめんなさい。」 これが私の心からの言葉だった。 そして、次はボス達。 慧「ボス、私はボスやみんなが配慮してくれた甲斐なく元々人殺しだった。今まで変な気を遣わせててごめんなさい。でも、まだこれからも人殺しをやれるかどうかわからない。だからもう………ヴァリアーには置いてもらえなくても構わない。私が使えないとボスが判断したら私をクビにするなりなんなりして。覚悟はできてるから。」 人が殺せないやつが暗殺部隊に居ても意味がない。 いらない人間は容赦なく切り捨てる。 ボスがそう判断したのならそれでいいと思った。 今まで良くしてくれたボスにこれ以上迷惑はかけたくないから。 .
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