白蘭の策略

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勇「俺達が一緒に行きたい理由は他でもない、慧斗のことだ。」 綱「妹さんの事?」 勇「あぁ。今の慧斗は記憶の封印だけが解かれた形になっている。」 リ「記憶の封印だけだと?封印はもう1つあったのか?」 正「うん。慧斗には記憶を封印した時に一緒に体の記憶も封印したの。」 綱「体の記憶?」 来「本来人間は、自分の記憶に基づいた体をしている。筋トレして筋肉がついた記憶があるからそれをうまく動かせる。だけど自分の記憶にあることが体が言うことを聞かないせいでできなくなるんだ。」 正「でも、その逆は可能。記憶がなくても体が覚えていればある程度の事はできる。銃の扱い方とか殺人向けの体術とか。」 勇「だからある一定の筋力は残してある。しかし今の慧斗は本来の10%ぐらいしか出せていない。」 ル「あれで10%なの?」 勇「しかも、その10%を超えて体を動かすことはできないようになっている。」 ス「だったら、記憶に関係なく自分の体を10%動かそうとして途中で動かなくなることとかあるのか?」 スクアーロは、最近慧斗の体に起こっていた異常がこのことに関係しているのではないかと予想した。 正「確かに……その可能性はある。」 .
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