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慧「ボス‼」
私はノックもせずにボスの部屋に飛び込んだ。
X「おいドカス、誰が入って良いと言った?」
ボスの機嫌はやっぱり戻ってなくて、とても苛ついてるのがわかる。
慧「ごめんなさい……私、どうしてもボスと話がしたくて……」
X「さっきの話か?」
慧「うん。勝手な行動して本当にごめんなさい。たぶんボスなら、あんな人数簡単に蹴散らせちゃうと思う。でも、あのときはそれじゃダメだって感じたの。」
私は、ボスにわかってもらおうと必死に言葉を紡ぐ。
慧「壊すことは簡単だけど、直すのは簡単じゃない。ミルフィオーレとの……白蘭との関係は、とても脆いもの。だから……私は……皆に生きてほしくて……誰にも死んでほしくなくて……私の……両親のように……なってほしくなくて……」
話しているうちに、私は泣き出していてしまった。
そんな情けない顔をボスに見せまいと、私は俯いた。
あの瞬間、両親の死を思い出したのは事実。
あの人数
囲まれた状況
大切な人達
私は誰一人死んでほしくなくて、両親の時と同じになってほしくなくて。
そして、あのとき頭に浮かんだ映像にすがった。
それほど私は、精神的に追い詰められていた。
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