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――バン!!――
私は、ボスの部屋の扉を思いっきり蹴り破った。
物音にびっくりして、驚いた顔をしたボスだったけど、状況を理解し犯人が私だとわかると、みるみる険しい顔になった。
X「おいドカス……なんのつもりだ……返答次第じゃかっ消すぞ!」
ボスはそう言うけど、返事を聞くつもりはさらさらないようだ。
だって、既に銃口を私に向け、憤怒の炎を込め初めているから。
慧「何って、ボスに文句言いに来たに決まってるだろ?」
イライラしてるせいか、口調が男っぽくなる。
ボスの動きに反応して、こちらも鉄扇を取りだし臨戦態勢となる。
そんな私を見て、ボスは少し眉を動かす。
そして、しばらくの沈黙
先に動いたのは、短気なボスだった。
銃口から放たれる弾丸を、私は軽々と避ける。
予め弾の来る位置はわかっていたから。
まっすぐ構えた状態の銃なんか、全く怖くない。
慧「なんで俺だけ除け者にするんだ?俺はボスの雲の守護者じゃねぇのか?ボスが俺を認めたんじゃねぇのかよ!?」
私は、ボスに向かって行きながらそう叫ぶ。
一人称が「俺」になったけど、気にしない。
向かってくる私に対して、ボスは再び銃口を向けた。
慧「俺は、このヴァリアーで雲の守護者になった時から、ボスの役に立ちたくて修行してきた!」
再び、ボスの銃撃を避ける。
慧「初めての任務の時も、全員で相手のファミリーを壊滅させたあの時も、俺はいつだってボスの為に戦った!!」
ボスの銃撃は止まない。
私は、必死に避けながらボスに語りかける。
でも、ボスの返事はない。
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