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日本でも聞き覚えのある音。
真後ろから甲高いサイレンが鳴り響いていた。確認するまでもなく輝くのは赤色灯。
街の治安を守る国家権力の警察車両が猛スピードでこちらに迫り来ているではないか。
「あらら……もうバレちゃいましたか。少し飛ばしますよ真田さん」
ヒューズはこちらの答えを言う間も与えずに、なれた手つきでシフトを変えてアクセルを底まで踏みこむ。
そして先ほどのゆっくりとした安全運転が虚像の如く車はジェットコースターへと変貌した。
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