偽天使

10/26
前へ
/26ページ
次へ
  「ぅ…ん…」 イシキが戻る 今度は何だかふかふかしたモノの上に寝ていた 「…?」 それがベッドだと気づくのにしばらくジカンが掛かった オレの知ってるベッドはこんなにふかふかしてないし、広くない それに、オレはいつもユカで寝てたから 「!!」 イシキがはっきりする あわてて起き上がってカラダのチェック あれだけ汚れたのに… カラダはキレイになっていて服も着ていた 足に足枷も鎖もついてなかった 「う…」 ホッとしたからか… 今度は全身が異様にだるい オレはもう一度ベッドに横になった ここは…まだ、魔界…なのかな… きぃ… 微かな扉の開く音に飛び起きて身構える アクマが1人、部屋に入ってキてオレを見てクスリと笑った 「目が覚めたんだな、良かった」 さっき見たアクマ達とは全然ちがった 切れ長の目の色はソラよりも碧く 緩く束ねられてる髪は腰くらいまであって、黒いような碧いような…フシギな色をしている 「そう、警戒するな」 コイツ…無茶を言ってくれる… さっきの今だ無理に決まってる 身構えたままのオレを見て溜め息混じりにこっちに近づいてキた 「今回は俺の部下が大変な無礼を」 オレの近くまでクるとそう言って 深々と頭を下げた  
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加