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「は?」
目が点になった
思わずガードが緩む
アクマがテンシにあやまるとか…聞いたコトがない
と言うかオレはそんなケイケンがない
「顔も覚えてない下位の奴らだが一応、俺の隊の紋章を掲げる以上はね」
ゆっくりとした動作で頭を上げるとにこり、と優しい笑顔を見せる
そのまま、ベッドのきわに座る
「…あんた、変」
「どうして?」
「…テンシにあやまるとか、変」
「そうか?今日は休息日だ…悪魔も天使も争わない日だろう?」
「でも、オレは…アイツらを…」
「魔界に引きずり込まれた上に酷い仕打ちを受けたのは君だ」
「それは…そうだけど…」
「だから、君が怒りの余り彼らを殺した事は誰も攻めない…流石、天界きっての戦闘の名手…」
「ちがうっ…オレは…っ!!」
声を荒げホントのコトを言おうとしたトキ、そっと手で口を塞がれる
困惑して相手を見ると口元に一本指を立て小さく
「紅、しー…」
と…呟く表情は穏やかだけど目が語る
それ以上言うなと…
「っ!!」
ナマエを呼ばれた…
コイツは…知ってるんだ…
オレの能力、オレの正体…
アイツらが死んだホントの理由
どくんどくんと心臓が跳ねる
知らない間にカタカタと手が震える
ナンデ…?
ドウシテコイツハシッテルノ…?
シッテイテコロサナイノ…?
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