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「顔色が悪いな、早く天界に返してやらないと…」
オレの口元から手を離して立ち上がる
「まって…な、んで?な…であんたは…」
『オレを殺さないの?』
そう言いたいのに…ノドがカラカラで上手く声が出ない
立ち上がる相手にすがるように身を乗り出して手を伸ばす
「俺の名は、碧と言う」
オレの様子を見てまたにこりと微笑む
そして…ゆっくり、オレの頭をなでた
アクマのクセに、あったかい、おおきな手で
「あ…お…?」
「そう、碧だ」
「…答えになっていない…」
「…その内、な」
「…訳が、わからない」
「今は、分からなくていい…」
碧の優しい声色と態度から殺されないと理解するとカタの力が一気に抜けて…
碧に崩れるようにもたれかかった
「頭が…ふわふわ…する…」
「今は眠ると良い、次に目が覚めたら天界に戻ってるから」
「…碧は…なんで…」
とてもねむくて…
それ以上、言葉にする事ができなかった
ナンデ、ギテンシノオレヲ
ヤサシク、ナデルンダロ…?
ヘンナ、ヤツ…
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