8人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ…?」
どこだ…ここ…
薄暗くて…イヤなニオイがする…すっぱくて…なまぐさい…
それに…誰もいない…?
その部屋の真ん中にオレは転がっていた
出口を見つけるためにゆっくりと起き上がってみる
「っ…う!」
全身がズキズキする…
でも、うごける、ダイジョウブ
それに…もうスコししたら全部治るハズ…
オレのケガは治りが早いから…
「早く…出ないと…」
きっと…
いくらアクマの肉でできたカラダでも長いジカン魔界のショウキにあてられたら…
まともじゃいられない…
「…検査…痛いんだろうなぁ…」
こんな状況なのに天界に帰ったトキのコトを考えてる
思わず小さく吹き出した
…まだ、ダイジョウブ
痛みもだんだん引いてキた
「よし…」
カラダを起こした体勢からゆっくりと立ち上がろうとしてオレの目に入ったのは…
「…え?く、さり…?」
オレの右足首に、鉛色をした足枷
それに続く、長い長い鎖…
そして…衣服をまとっていないオレのカラダ…
「な…んで?」
どうして気づかなかった?
痛みに気をトられてたから?
何で?どうして?が頭の中をぐるぐる回る
ギィ…
「!」
部屋の扉が軋んだ音を立てた
オレの思考は掻き消される
音のした方を向く
そこにいたのは
醜悪な姿のアクマだった…
最初のコメントを投稿しよう!