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ぱたぱた……と足音を鳴らして、暗闇から声の主が姿を現す。
白い光が豊かな、胸元に下げられたペンダント。
それは、性別は女性であるという証拠。けれど、女性と言えるほど熟成はしていなく少女が似合っている。
頭一個分か、二個分くらいの身長差が出るくらいに小柄な体格。
そして、服は濡れていた。
理由は、軽く巻かれた茶色と黒が入り交じった色の髪色が濡れて肩で揺れた。
(……アイツに見られたらうるさいな)
しばらく見て出た結果に仕方なく納得。
無言で、タオルを頭に被せた。
「えへへ♪」
茶色の目元を緩めて、笑う。
その小さな笑いは耳に入り進めていた足を、止めて振り返った。
「………?何笑ってんだ?」
丁度手のひらから、風船のようにして光が姿を現す。
「何でもないよ!」
慌てて隣に、肩を並べると離れないようにと。腕を絡めた。
「この、空気は嫌い!!」
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