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俺は旅芸人の一座で生まれた
人々に芸を見せて金を稼ぐ、そうして全国を回る
俺の親はその一座の二人…
そんなに儲かったわけじゃないけど不自由するほどでもなかった
不満があったとしたら…他の子供に比べて背が伸びなかったことかな…
俺は9歳になった…工芸を終え次の町へ向かう途中…
山賊に襲われた…
馬車は転倒する…
俺は投げ出された…
金品を巻き上げ、若い女の人を襲う…
男は殺される…
父さん?母さん??どこ?
「なんだ?餓鬼か?運が悪かったな…」
刀をもった大人が俺を冷たく見下ろす…
そして刀を振り下ろす
俺はどこか普通と違うのかな?
怖くなかった…そして大人の動きがあまりに遅く感じた…
だから…
刀をかわして…落ちてた芸に使うナイフで首を斬った
男は首から血を流しながら倒れた…
人って簡単にに死ぬんだ…
それ以外何も思わなかった…
俺は親を探した…
俺を殺そうする山賊を3人殺した…
多分同時に相手したら殺されてた…
俺を子供と思って舐めてくれたから助かった
俺は父さんの服を着た…首のない死体を見つけた…
…血……死んでる?…父さん……頭がない…
母さん…?足しかない……
「おい、見ろよ…まだガキが残ってるぜ?」
「へへ…こんなガキじゃ売れもしねぇ、殺しておくか?」
「だな、へへ……恨むんなら自分の非力さとこの時代を恨むんだな!」
殺される?…別にいいか…
俺一人生きてても仕方ないし…
俺は抵抗しなかった…たとえここで生き残っても…
俺みたいな子供一人生きていけるほど簡単な時代じゃない…
そんな時、俺の後ろから声が聞こえた
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