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「それに、美佳子さんに会いたかったし。」 「え?」 「久しぶりですね。美佳子さんは全然変わりませんね。」 駿君の視線はとても優しいけど、何だか見透かされそうで居心地が悪い。 「そんな事ないよ。」 それだけ言うのが精一杯だ。 「これから宜しくお願いします。」 「こちらこそ。」 私は精一杯の笑顔で返した。 「さっき大田さんから聞きましたが、今週土曜の夜に歓迎会があるんですね。美佳子さんも参加ですよね?」 「勿論。」 「お酒好きそうですもんね。」 駿君は真面目に言っているのかからかっているのか、微妙に分かりにくい。 「駿君も飲まされちゃうよ。」 姉さんがいれば、未成年だろうと容赦はない。 「大丈夫ですよ。少し位は飲んでも酔いませんから。」
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