素直な気持ちで 前編

1.

「行ってきまーす！」

朝から、元気良く挨拶して私は最近買ったばかりの軽自動車のエンジンを付ける。

家の玄関からワンコのシルク（ジャックラッセルテリアのメス・2歳）が元気良くワンワン鳴きながら見送っている。

「今日は帰りにちゃんと寄って来てね！分かった？」

お母さんがシルクを抱き上げながら私に叫んだ。

「分かってるよ、挨拶してくるから！」

私は手を振って、車に乗り込んだ。

私は、遠藤美佳子。

現在、24歳の専門学校生。

一度は就職したが、夢あって再度学校に通っている。

昔の私では考えられない、スポーツ店のカスタマーサービス⇒店の司令塔のバイトも早２年。

専門学校と掛け持ちでやっている。