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それが彼、桜木駿君との出会いだった。 ……… 「美佳子さん?」 現在の駿君が私の顔を覗き込む。 「あ、ごめんなさい。何だった?」 「家庭教師は何曜日なんですか?」 「火曜日と木曜日かな。」 「じゃあ、バイトは?」 「土日はフルで、月水金は学校帰りかな。駿君は?」 「僕はもう1つのバイトと掛け持ちでどちらも始めたばかりですよ。」 なかなかの勤労ぶりに、興味をひかれた。 「もう1つって?」 「バーテンです。」 爽やかに返答した彼に、一瞬聞き流してしまいそうになった。 「未成年じゃん!」 「大学のサークルの先輩にお願いされちゃって。」
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