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「話さないとお仕置き、でしょ?」
「そう、だからちゃんと話して下さいね。」
マグカップを渡しながら駿君は笑顔で言った。
ソファに並んで座る。
温かいコーヒーをちびちび飲みながら、どう話して良いものか考える。
「さっきの内宮利恵さんとは知り合いですか?」
駿君が口火を切った。
「内宮さん?相手は私の事なんて知らないよ。私もあの人の名前を知らなかった。でも、あの顔は絶対に忘れない。」
「何かされたの?」
駿君の質問に私は両手をギュッと握る。
「あの人は廣田さんを奪った。」
「え、廣田さんって?美佳子さんの元カレ?」
「…みたいなもの。」
「この間、会っていた人が廣田さん?」
「違う。」
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