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……… 平日の私は朝の込み合う時間を少し避けて、専門学校に通う。 これからまだ2年通う予定の専門学校はコンピュータ関係の学校で、プログラムの勉強をしている。 通学には小一時間掛かるが、以前短大は更に地下鉄に乗り換えて閑静な高級住宅街の側まで通っていたので、通うのはさほど苦ではない。 専門学校とは言え、大都市の駅裏にある結構有名な学校だ。 ちなみに駿君の大学は私が通っていた短大の隣にあり、留学生が多数通う、私立の名門だ。 駿君のバイト先も私の専門学校の側にあり、彼とは縁があるらしい。 でも、私は駿君の大学は嫌いだし、バーテンは大嫌いだ。 良い思い出が一つもない。 電車に揺られながら、窓の外ののどかな景色が建物やビルに変わっていくのを眺めながらぼんやり考える。 未だに私は全てを引きずっているのだろうか? 今日辺り、ヤバそうだ。
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