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私がやり返すと、隣の駿君がニコニコ笑いながら姉さんに話し掛けた。 「美佳子さんは酒癖が悪いんですか?」 「酔うと、近場の若者にチョッカイを出して、最終的にはパクっと喰うから気をつけて。駿は美佳子のど真ん中だから。」 「姉さん、勝手な事を言わないでよ!」 「美佳子さんの好みなんですね、僕は。」 嬉しいなぁと駿君が笑う。 恥ずかしがるとか、茶化すとかしろよ。 私が睨みをきかせて彼を見るも全く気付かず、姉さんと仲良く話している。 「よし、駿に美佳子の介抱係を命ずる!」 調子づいた姉さんが勝手に話を進めていくのを横目に見ながら、私は二杯目は、冷酒にしようとメニューを見る。 「美佳子さんは日本酒も飲めるんですか?」 横からヒョイと顔を出して、メニューを覗き込む駿君の髪が頬に擦り、私は思わず顔を背けた。 何だか妙に緊張する。
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