Day.1

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宇城明里、22歳。 特にこれといった特技もなければ容姿も平凡。 あえていうなら、人より髪の色素が薄いせいで昔から指摘されることが多いくらいだ。 職業、会社員。 大手商社の建設事業部建材課所属。 建築関係とは言え、俺の仕事は建物の設計や組み立てではなく、材料の発注をしたり見積りを出したりする事務仕事や営業が主。 一見地味だが、それでも楽しくやっている。 高校を卒業してすぐ入った今の会社では、慕ってくれる後輩も頼りになる先輩も出来て、まさに順風満帆だった。 あの春、あいつが来るまでは。
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