Day.1

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さっきまで快適な空間だったというのに、外の嫌な熱風と共に入ってきたあいつの存在が一瞬にして空気を変えた。 順調だったらこんな休日に出勤してる訳がないだろうが。 というのは心の中にしまっておいて、営業スマイルを作る。 イライラしている時こそ笑顔笑顔。 「順調です。何の問題もありませんのでどうぞお帰りに……」 「おやおや、私に敬語なんて使わないで下さいといつも申し上げているじゃないですか、明里センパイ」 「とんでもない。上司には尊敬の念を表すのが当然のマナーですから。まさか、ご存知ない?」 「あ、手が止まってますよ、明里センパイ」 この口調だからより一層馬鹿にされているようで腹立たしい。 そして相変わらず堂々とシカトか。
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