高土 02

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「起きたかよ」 尋ねる高杉に、パチパチと瞬きを数回繰り返すと、土方の顔はカーッと真っ赤に染まる。 「夢じゃねェ」 「あ?何が」 「今の忘れろっ」 「は?」 「忘れろ、全部!いいな」 真っ赤な顔でそんなことを言う土方に、高杉が気づく。 「何だテメー、今の起きてたのか」 「起きてたっていうか、あれはっ、夢だって思ってたから・・・っ!あ、いや、違う!起きてないからっ!」 土方は布団を頭から引っかぶって隠れてしまった。 高杉はそんな土方ににやにやと笑って、声をかける。 「ホントは仕事なんてサボっちまって俺といたいって?」 「違うっ!」 「遠慮しなくていいんだぜ?俺といてェなら、いたらいいさ」 「違うって」 「いい。俺も、テメーといたいからよ?」 高杉が布団を剥がすと、背中を向けた土方に笑み、そうしてゆっくりと近づいて耳元に唇を寄せる。 「行くなって言ったらお前、ここにいんのか?」 「・・・だから、忘れろって言ってんだろ・・・っ」 「忘れねェよ」 「忘れろ」 「嫌だ」 「お前、意地悪ィぞ」 「ああ、そうかもな?」 「そうかもじゃなくてそうなんだよ!」 恥ずかしいのか土方は高杉の方には向かず、どうにか高杉から遠ざかろうとしている。が、それに気づいている高杉は土方の肩を掴み仰向けると、布団へと押し付けて上から見下ろした。    
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