高土 02

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「土方」 グ、と土方の肩を掴んで揺さぶると、うっすらと土方の瞼が上がる。 「・・・何」 「仕事、どうすんだ」 昨夜高杉は土方を帰さなかった。次の日、絶対に起こすならいてやってもいいと土方が了承したからだ。 「おい、寝るなって」 再び瞼を落とした土方が眠りに落ちようとするので、高杉は苦笑しながら土方の身体を揺さぶった。 「土方」 「わかってる」 「何がわかってんだ」 「何でも」 絶対コイツまだ夢の中だな。 高杉はどうしたもんかと思った。 別に無理やり起こしてもいいのだが、土方に仕事に行ってほしいわけではない。 「おい、土方」 「うん」 「俺は起こしたぞ。わかってんな?」 「ああ」 「もう仕事行くのはやめんのか?」 「やめる」 土方は今は寝ぼけている。 高杉はわかっていて尋ねた。返ってくる答えはいつもと違い、嫌だとかそんな否定する言葉ではないので心地よい。 「なら俺とずっといるか?」 「ん、いる」 「本当かよ」 「ああ」 「それじゃもう離さないぜ」 「・・・ん」 「テメー、本当は仕事なんてどうでもよくて、俺とずっと一緒にいてェんだろ?」 「ああ、いたい、ずっと」 一緒に、と空気に溶け込むような声とともに、土方の目が唐突に開いた。    
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