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「・・・・・・あら。どうかしたの? 急に動きが止まっちゃったけど」
俺の動きが止まってるのが、自分のせいだと思ってないみたいだな、このメイドさんは。
なんてしてる間にも、刻一刻と決断の時が迫ってくる。
何故分かるのか、それはニコニコしてたメイドさんの顔が段々と険しくなっていってるから・・・・・・
「わ、分かった。分かったよ」
もう覚悟を決めるしかない。
俺だって、男なんだ決断くらいスパッとしてやる。
体を起こして、メイドさんの前に膝をつく。
「なにが分かったの? しっかり言ってくれないと分からないわ」
ははは、やっぱりさせる気なんだ。
この決断をした時点で覚悟はしてたけどさ。
父さん、母さん、あなた方の息子はこの瞬間、男としての大切ななにかを失います。
「・・・・・・じゃあ、行くよ」
膝をついたまま、メイドさんの足を軽く持って口に近づける。
うぅ・・・・・・い、行くぞ。
ストッキングに包まれた足に口づけをする。
「うふふ。契約・・・・・・成立ね」
おかしな事にドキドキしてきた俺の耳にメイドさんの透き通るように綺麗、しかし告げてる事実は冷酷な声が聞こえてくる。
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