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「出来た？」
洗顔などを終えた梨里さんがリビングに降りてくる。
メイド服に着替えていつもの梨里さんになってる。
「後少しで完成しますよ」
後はパンをオーブンに入れるだけ。
オーブンにパンを入れて、こんがり焼けて完成。
「出来ましたよ。梨里さん。涼芽はどうしてるか知ってますか？」
「そう。私より、あの女狐の方が気になるんだ」
「えっ？ べ、別にそういう事じゃないですよ」
必死に否定するも、梨里さんの表情は険しくなっていく。
もう、俺はなにをしてるんだか。
自分で自分の危機回避能力の無さが嫌になってくるよ。
とにかく、今は梨里さんの機嫌を回復させる事を心がけよう。
「梨里さん。今日の朝食は自信あるんですよ」
「‥‥‥そうなの？」
おっ！梨里さんが食いついてきたぞ？
このチャンスは絶対に無駄にしない。
「ですから温かいうちに食べてください」
「そんなに言うならそうする」
よっしゃ！ミッション成功。
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