5050人が本棚に入れています
本棚に追加
「うーん。アイス美味しい」
俺が見てる前で、どんどんアイスが消えていく。
そしてもの五分でアイスが無くなってしまった。
「ねぇ、頭痛くならないの?」
「なんで? かき氷じゃないじゃん」
いや、そういう事じゃないと思うんだけど。
アイスも早食いしたら絶対に頭痛くなるよ。
見てるだけでコッチが頭痛くなってきたもん。
「ふぅ。口の中が甘いわね。口直しが必要ね」
「えっ!?」
そう言うが早いが、涼芽は俺が飲んでいたミルクティーを奪う。
そして腰に手を当てて、あの銭湯でよく見るポーズで飲み干していく。
「ぷはぁ!美味しかった。はい、返すね」
俺の手元に帰ってきたミルクティーの紙パックは、虚しいぐらい軽かった。
俺まだ二口しか飲んでなかったのに。
「涼芽。ちょっと酷いと思うんだ」
「男のくせにみみっちいわよ。ほら、学校に行くわよ」
空のアイスの容器をコンビニのゴミ箱に入れて、涼芽が学校に歩き出す。
はぁ、俺も行くか。
紙パックをゴミ箱に捨てて、涼芽を追いかける。
最初のコメントを投稿しよう!