氷点下のプリンセス

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「うーん。アイス美味しい」 俺が見てる前で、どんどんアイスが消えていく。 そしてもの五分でアイスが無くなってしまった。 「ねぇ、頭痛くならないの?」 「なんで? かき氷じゃないじゃん」 いや、そういう事じゃないと思うんだけど。 アイスも早食いしたら絶対に頭痛くなるよ。 見てるだけでコッチが頭痛くなってきたもん。 「ふぅ。口の中が甘いわね。口直しが必要ね」 「えっ!?」 そう言うが早いが、涼芽は俺が飲んでいたミルクティーを奪う。 そして腰に手を当てて、あの銭湯でよく見るポーズで飲み干していく。 「ぷはぁ!美味しかった。はい、返すね」 俺の手元に帰ってきたミルクティーの紙パックは、虚しいぐらい軽かった。 俺まだ二口しか飲んでなかったのに。 「涼芽。ちょっと酷いと思うんだ」 「男のくせにみみっちいわよ。ほら、学校に行くわよ」 空のアイスの容器をコンビニのゴミ箱に入れて、涼芽が学校に歩き出す。 はぁ、俺も行くか。 紙パックをゴミ箱に捨てて、涼芽を追いかける。
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